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自分好みにカスタムするのはバイク乗りとしての醍醐味ですが、他のバイクで使われる日本製の工具はハーレーに使うことができません。これはハーレーのパーツがインチ規格で作られているためです。
日本のバイクはほとんどがメートル法に基づいたミリ規格で部品の寸法を決めています。そのため、部品交換や修理に用いる工具もミリ単位で寸法が決められているのが普通です。
その一方でハーレーに使われているパーツはヤード・ポンド法に基づいたインチ規格で寸法が決められています。しっかりと部品の着脱を行うにはインチ規格の工具を使わなければいけません。似たような大きさであってもわずかな寸法の違いで力のかかり具合が異なるので、ミリ規格の工具で強引に部品を取り付けるとネジの凹凸が潰れたり、走行中に脱落するおそれがあります。
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正規販売店やカスタムショップで愛車のメンテナンスを依頼する分には問題ありませんが、自分でハーレーをいじるのであればインチ規格の工具は必須です。大きさが近いからといってミリ規格の工具を使ってはいけませんし、工具を変形させるのは論外です。
愛車の修理やメンテナンスを自分で行ってこそ真のハーレー乗りという風潮がありますが、大切に扱うなら工具は専用の物をそろえるのが常識です。
インチ規格の工具は日本ではほとんど需要が無いことから販売経路が限られています。ハーレーの正規販売店やカスタムショップなら扱っていますが、近隣にそのようなお店が無い場合は輸入工具を扱う通販業者を利用する方法があります。通販業者なら自宅に居ながらにして欲しい工具を選択できる利点がありますが、実際に手に取って質感を確かめることができないという欠点もあるので、信頼できる所を選んで慎重に判断するように注意します。
耐久性に問題があるので中古品の工具は避けるのが無難です。